《MUMEI》

メイクした顔をぐちゃぐちゃにしながら、

イオは私の腕の中で大泣きした。

結局、レンはいつも一緒にいる先輩が好きらしく、

実はイオと付き合う前から気になっていたという…

しかも、元カノ。

いくら好きでもありえない……

それでイオを傷つけたの!?

ありえない……



「でもね…、もういいの……」



イオは、すごくきれいな顔をして言った



「いいの?ホントに…」



「私、ホントは気づいてたんだぁ…、でもねなかなかいいだせなくて…」



「………」



「まぁ、私も悪かったところもあるし、新しい恋だって

すぐに見つかるから大丈夫!!!」



イオは強がってるみたいだった…

親友の失恋…どぉううけとめてあげればいいのか

分からない……



「あのね…、実のこと好きかもしれないんだ…」



突然の告白に、どう返答したらいいのか分からない

なんで??今振られたばっかりなのに……

正直あきれるよ…



「そうなの!?」



少しの間を空けてから、私は驚いたふりをした

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