《MUMEI》
雪合戦・・・?
「・・・うわぁ、ある意味吹っ飛ばされてて正解か?」
泳いで戻って来た清の眼前・・平和だった(?)ビーチバレーの名残と言うようにボールが波打ち際に転がっている。
ズドオオン!!
「あ、お帰りなさい。」
「・・・なぁロゼ。」
「なんでしょうか?」
「彩詩を追いかけてる魔法使いって誰?」
ロゼの隣に座り、観戦ムードを満喫しつつ質問する。
「ハンディングさんです。」
「へ〜・・美人なんだな。」
「・・・」
「スタイルも良いじゃん。何で隠してたんだろうな?」
「・・・」
「うわ・・無詠唱であれだけ連射って絶対真似できないな。」
「・・・」
「そういえば・・ハンディングって武具も造れるんだよな。今度俺のも造ってもらえねぇかな~」

「く・・彩こっちに来ないでよ!!巻き込まれ・・」
ドドドドドド!!
「友達でしょ!?助けてよ!!」
ズドン!ズドン!!」
「ナンデこんな時だけ!!・・わああああああああ!!」
彩詩は意図的にロアが居る方向へと逃げる。
「ただの遊びだよ。大人しく当たるがいい!!」
「どこがっ!?」
ハンディングの言葉に反射的に突っ込む。
「雪合戦だったか・・彩詩が教えてくれたではないか。」
ハンディングの眼前には次々と魔法が展開し放たれていく。
「雪合戦って・・あれは雪球だよ!!中に石くらいは入れるけど!!」
「そうなんだ・・彩なんだね?前に雪合戦した時に石を入れて投げてたの。」
ロアと彩詩は併走しながら次々と飛んでくる魔法を避ける。
「飛んでくるものが変わっただけでそこまで慌てずとも良かろう!?我なりのアレンジというやつだ!!」
「そんなのアレンジって言わない!!」
「ほら彩、ハンドもそう言ってるし観念して雪合戦ハンディングカスタムで遊んできな!!石よか痛いだろうケドね〜」
「えええええええええええええええええええ!!」
ロアが隣を走っていた彩詩をハンディング目掛けて蹴り飛ばす。

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