《MUMEI》

それを確認すると同時に



「姫歌、歩けるか?」



「あぁ〜、無理っぽい??かなぁ…」



イオには悪いけど、正直に言うしかなかった



「ほれ、」



「え??」



「乗れよ」



「ダメじゃん、」



「なんで??」



「彼女いる人の背中なんて乗れないよ……」



「あぁ〜、きいたのか、イオから」



「きいたらいけなかった?」



「いいから乗れって!!」



ニッと笑うと、実は軽がると私を背負った

ふわっと浮いてるんじゃないかと思うくらい

すごくスムーズに。



ドキッ



何これ??

なんでドキドキしてるの??

ありえないんだけど……







皮肉にも、私はおぶられているとき、

このまま時間がとまればいいのに……

と思ってしまった。

サイテーだね……

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