《MUMEI》
宣戦布告
.

モデルのように、シャンシャンと歩いてきたわたしの姿を見つけ、


まず、義仲がうんざりしたような顔をして、


「…やっぱり、璃子か」


どこのバカかと思った、などとと暴言を吐く。

わたしは眉をつりあげて、なんだって!?と凄んだ。


「天才美少女に向かって、なんつー口のきき方だッ!?」


訂正しろ、訂正!と喚くが、あっさり無視された。

かわいくない義仲の態度にいきり立っていると、将門がわたしの顔を見て、ニコッとほほ笑み、


「こんにちは!」


爽やかに挨拶してくれた。


…………すると、


「かわいい〜ッ!!」


「やばいよ、その笑顔ッ!!」


「やぁん☆こっち見て〜!!」


きゃーー!!と、オーディエンスから歓声が沸く。


わたしは騒ぐブスどもに、ギロリと冷たい一瞥を与えて黙らせてから、再び将門を見た。


…………で?と、口を開く。


「今日はどうしたの?」


気になってたことを尋ねると、将門は屈託なく笑って言った。


「片倉さんに会いに」


恥ずかしげもなくそう答えると、オーディエンスが、ブーイングをする。


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