《MUMEI》
《ウラの顔》大暴露
.

そんなことを考えていると、

今までずっと険しい顔つきをしていた義仲が、

不意に、唇を歪ませてほほ笑んだ。


「……お前も、物好きだなぁ」



……………は??


『物好き』??



なにが?と思ったとき、璃子はね…と、義仲がとんでもない台詞を続けた。


「性格悪いし、ちょーわがままだし、口悪いし、すぐ暴力振るうし、しかも金の亡者で、金持ちのボンならだれでも良いって公言する、顔だけが自慢のオンナだぞ?」



……………なッ!!


なぜそのことを、今、暴露するんだッ!!


しかも、完全に悪口じゃん!!


つーか、


『顔だけ』じゃなくて、頭もいいっつのッ!!



心の中で、ひど過ぎるッ!!となじった。


義仲は勝ち誇ったような笑みを浮かべ、将門を見つめる。

視線を外さぬまま、はっきり言って、と続けた。


「お前みたいな世間知らずなヤツが、こんなとんでもないオンナ、相手に出来るワケない」


キッパリと言い放つ。



…………好き勝手言いやがって!!



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