《MUMEI》

食パンマンは怒りに任せて言い放つと、クルリと社長に背を向けた。



S専務「社長……アナタが、それでもアンパンマンを信じと仰るなら、どうぞ御勝手になさるといい!」



食パンマンの態度は、失う物を持たない者だけが見せる、捨て身の激昂だった。



J社長「……………。」



そんな刺し違えもいとわない気構えに、ジャムおじさんは思わず言葉を失った。



すると食パンマンは、ツカツカと会議室の出入口へ向かって歩きはじめる…。



そして――…



S専務「社長……いや…ジャムおじさん…

…長い間、お世話になりました…。」



…ドアノブに手をかけたまま、冷たく言い放った。



J社長「食パンマン、何処へゆくんだね…!?」



S専務「何処へ?…… フッ …。」

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