《MUMEI》

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わたしも納得し、へぇ…と他人事のように気のない声で相槌を打つと、川崎先生は肩を竦めた。


「理由を尋ねても、『関係ない』の一点張りで。まぁ、君が絡んでいるのは目に見えていたけれど」


まさか、別れたなんてね、と付け足した。

わたしはムッとして、まだ別れたわけじゃないです!と訂正する。


「ケンカしただけだもん。わたしは、返事してないし」


「でも、他のヤツにしろって言われたんだろ?」


決定的だな!と勝ち誇ったように言ってきたので、わたしは頭の血管がブチ切れそうになった。

全身全霊で先生を睨みつけたが、彼はあっさり無視し、よかったじゃないか、と明るく言った。


「これで君は櫻鷲会と関わりがなくなったワケだし、平穏無事に毎日を送れる。義仲さんと出会うまえの日常に戻れるんだよ」


俺も一安心だ、とさっぱりした口調で笑う。

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