《MUMEI》

.



「レスカ」

「ん?」

ジンがレスカの右隣りに腰を下ろした


リツは
腕を空にかざすようにして

「後でお前の名前…決めてやるからな」

フェニックスを再び放した




「その前世と来世の話…もっと詳しく、してくれないか」


ジンが真っ直ぐにレスカの碧を見つめる

リツも二人に歩み寄り、
ジンの右に座った


「う…うん、良いよ。」

彼女の頬に紅が挿した気がしたのは

私だけだろうか





「でも…その前にね」

立ち上がり

ジンとリツがそれを見上げる



「お客さんだね」
レスカが振り返ったその先には



牛の頭に人間の体の

横も縦もジンたちの2倍はありそうな



妖魔

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