《MUMEI》

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わたしの言葉に、川崎先生はヤレヤレ…といったふうに肩を竦めた。


「あの時とは、状況が違うだろ?まさか、義仲さんと君が、別れるなんて思わなかったし」


「だから、まだ別れたワケじゃないってば!!」


悲鳴じみたわたしの声に、先生は、どっちにしろ同じことだ、とピシャリ、言い放つ。


「義仲さんと君とは、生きる世界が違う。目指す場所も違う。お互いをわかり合えることなんか、一生ムリだ」


もう諦めろ、と素っ気なく吐き捨てると、川崎先生はさっさと美術室から出て行ってしまった。


わたしは、ひとり残された教室の中で、


どうしようもないモヤモヤを抱えながら、しばらく立ち尽くしていた。





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