《MUMEI》
入寮式前4
「あのね。一、二年生の学力優秀者上位十名までは、生徒会補佐になるんだ」

「十人も?」


二年と合わせて二十人って、多くないか?


「七人は、今日みたいな行事の手伝いで、残り三人は、通常業務の手伝いなんだよ」

「…へ、松嶋先輩もやってるのか?」


普通に変態って言いそうになった


「ううん、松嶋先輩は拒否してる」

「あんな変態いらん」

「同じく」

「…、いらない」


生徒会にも嫌われてるんだ

「えっと、本人も面倒くさいって拒否してるんだよ」


小声で相楽は補足した


「俺も拒否しちゃダメなのか?」

「嫌なの?」


相楽は、大きい目を更に丸くした


「内申に有利だぞ」


それまで黙っていた鳳凰寺が、口を開いた


「うーん…」


正直、あのメンバーと一緒にいるのは、微妙だ


けど、会長と副会長は、更生対象だから、近付く必要はある


『とにかく避けるな。後は、特に何かする必要は無い』

『うざいからって逃げちゃダメだよ。逆に追いかけてくるし、目立つと他の生徒の反感買うからね』


楓校長と、誠治さんから、そう注意を受けていた

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