《MUMEI》
入寮式前6
「チッ」

「舌打ち!?」


(多分)先輩は、涙目だった


「いつまで経っても成瀬(なるせ)はチキンだねー」


一ノ宮先輩は、立ち上がりながら、ため息をついた


「う!し、仕方ないでしょう!」

「いつまで経っても敬語だしね」

「う! とにかく早く始めて下さい!

一般生徒が待ってますから!」

「了解。行くよ、会長、神澤も」

「チッ」

「…」


会長と神澤は、おとなしく一ノ宮先輩に従う


「誠は、後から成瀬が呼んだら来てね。一応この人司会だから」

「あ、はい」

「一応は余計です!」

「はいはい、時間無いから行くよ」

「誰のせいですか!」

「俺のせいだと?」

「僕のせいですすみません!」


明らかに違うだろ


生徒会メンバーと成瀬先輩のやりとりを聞き、俺はツッコミを入れたくなったが


話が長引きそうなので、やめた


「ああ見えて、成瀬先輩は優秀な会計だぞ」

「実は美形だしね」

「嘘!?」


鳳凰寺と相楽の言葉に俺は驚いたが


変態以外の二年メンバーは、深く頷いていた


そして、成瀬先輩は、チキンなので注目されたくないから変装しているのだと教えてくれた

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫