《MUMEI》
機材置場での出会い
「………」

機材置場と呼ばれる場所にその少年はいた。

「暗くて動けねえよ…」
フードを被った少年は
体をまるめて
寝転んでいるようだ

「そこに誰かいるの?」

人の気配を感じた少年が
そういった

「………人!?」
「(助かった…ランプが
あれば出れる!)」

「………」
寝転んでいた
フードの少年はランプを
持つ少年の前に出た

「君は何で
機材置場にいるの…?」

「なりゆきで」

「まさか君泥棒…とか?」

「(何故バレた…!?)」

「………はは」

「…………………」

「えっ!?ホントに泥棒
だったんだ」

「…ああ
しがない泥棒さ」

「いや…何
かっこつけてるのさ…」

「ははは…」
「(我慢だ!出たらすぐに
逃げればいいよな…
ハッハッハ!)」

「とりあえず
外に出ないか?」

「うん、そうだね親方に
頼まれた部品も取ったし
出ることにするよ
じゃあね」

「って待てよ!
連れて行かないのか?」

「う〜ん…連れていって
いいの?」

「凄く連れていって
欲しいです…」

「それならいっしょに
出ようか」

「ああ」
「(良かった…このまま
放置されなくて…へへっ
外に出てらとんずらだ
ハッハッハ!)」

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