《MUMEI》 中に入ると、またも絶句した。 中央に真四角の灰色をしたものが浮いている以外、 全てが白なのだ。 壁も床も…全てが白。 グレイドはそんな俺を知ってか知らないか、 翼を広げると飛び立った。 そして中央の、 灰色で真四角の所まで来て止まる。 「クラウド、こっちまで飛んで来るんだ。」 こちらを見下ろして、 やけに真剣な表情をして言う。 「無理ですよ!」 だって俺、飛べないもん! 全力で首を左右に降り、 全否定する。 グレイドは溜め息を一つついた。 「それでも飛ばないといけないんだ。」 「どうしてですか?」 「ここの家が無駄に防備されているからだ。 お前は今俺と一緒にいるから無事だが、 ここに住むようになるとそうはいかない。」 「??」 「お前一人だけでこの家に入ったら、 殺されるぞ。 確実に。」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |