《MUMEI》
入寮式中9
あれだけ目立つ集団が、誰一人としてステージからは見えなかった


「あ、うん。これから説明する」


マイクを回収した成瀬先輩は、元の位置に戻っていった


…さすがに?俺には普通の態度なんだな、成瀬先輩


<え〜、本来ならこの後は、風紀委員会の紹介なのですが…会長、お願いします>

「…あ゛ぁ!?」

<ふ、副会長、様>

「えー」

<う、打ち合わせと違うじゃないですか、お二人共!>

「だって…」

「なぁー」


二人が見たのは神澤と


俺、だった


…俺、悪くないぞ


「俺、悪くない」


…原因、お前だと思うぞ、神澤


「仕方ないですね。私が説明しましょう」

<せ、先生!お願いします!>

「そのかわり、成瀬君は榊原君とへ…松嶋君のか、…面倒お願いします」

<は… …い>


頑張れ〜、先輩


つーか今黒崎先生まで、変態って言おうとしたよな


そして、そんな黒崎先生はやはり人気があるらしく、黒崎先生がステージに登場さすると、特に可愛い系の男子生徒が歓声を上げていた


<それでは今から風紀委員会と、ついでに教員についての説明もさせていただきます>


すぐに皆、聞く姿勢に入った

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