《MUMEI》

(まずいな…)


2度目のフリースロー。


この時点でボールの主導権は海南にあるが、


追い込んでいるのは赤高である。


何故なら、


(…シュートしかね〜わけか。)


審判の手が上がっているからである。


もう余計なパス回しをすることはできない。


千葉のシュート。


それしかあり得なかった。


(けど…)


追い込んでいるのは赤高…


それは確か。


たが、


今の赤高には不安要素があった…



























「…」


(…止めれるのか?


今の俺に?


あいつのシュートが…)




























村木守。


赤高の守護神である彼の不調。


村木自身自分の動きの悪さを感じていた。


上手くいかない…


不安を感じる村木の体はさらにキレない。


ここに来ての悪循環。


(あいつはまだ崩れてる。
上手く打てればチャンスはある。)


そしてそれは、


シュートを打つ千葉も気付いていた。

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