《MUMEI》
















『遊ぼうぜ守。』


『う…うん!!』













初めて友達ができた。


いや…


正確には、


そう…


思ってただけなんだけど…












『ねえともくん。』


『…』


『…ねえ?』


『…』


『ともくん?』


『…うるさいな!!
あっち行けよ!!』


『え…?』


『お前といると俺まで仲間外れにされんだよ!!』














俺は…


また傷つく。


だったらどうして優しくしたんだろう?


こんな形で傷つけられるなら、


初めから優しくなんてしてほしくなかった…


幼い俺が受けた傷は深く…


今でも思い出すとゾッとする…


大きくなるにつれて、


俺は自分の目付きの悪さが敵を作ることを知った。


だけど…


どうすることもできない。


俺にできることは、


ひたすら髪を伸ばして、


なるべく他人に自分の目を見せないようにすることだけだった。

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