《MUMEI》 … 『遊ぼうぜ守。』 『う…うん!!』 初めて友達ができた。 いや… 正確には、 そう… 思ってただけなんだけど… 『ねえともくん。』 『…』 『…ねえ?』 『…』 『ともくん?』 『…うるさいな!! あっち行けよ!!』 『え…?』 『お前といると俺まで仲間外れにされんだよ!!』 俺は… また傷つく。 だったらどうして優しくしたんだろう? こんな形で傷つけられるなら、 初めから優しくなんてしてほしくなかった… 幼い俺が受けた傷は深く… 今でも思い出すとゾッとする… 大きくなるにつれて、 俺は自分の目付きの悪さが敵を作ることを知った。 だけど… どうすることもできない。 俺にできることは、 ひたすら髪を伸ばして、 なるべく他人に自分の目を見せないようにすることだけだった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |