《MUMEI》 「あっアタシね、この頃ヘンな夢を見るの。死んだ二人が、死ぬところの夢を…」 それはミナも見ていた。 「それでね、考えてみたんだけど…。あの夜やったこと、順番で言うとアキさんやユマさんの順序だったよね?」 そう、そして次は…。 「それで次は…アタシなのぉ?」 ついにフーカは泣き出した。 同じ不安を感じているフーカは何も言えない。 「じゃっじゃあ今夜、あたしの家に来る?」 「…えっ?」 「二人でいれば、何とかなるかもしれないでしょ?」 確信なんて無かった。 けれどもう一人で抱え込むには、ムリがあった。 「そ…そうね。じゃあ、お邪魔する」 「うん、来て」 無理やり微笑み合う二人を、階段の影からマカが無表情で見つめていた。 「なるほど、な…」 前へ |次へ |
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