《MUMEI》
挑戦的な台詞
.

わたしの勝ち誇ったような顔を見て、

将門は、フッと柔らかく笑ってみせた。


「やっぱり、片倉さんは最高だね」


彼氏が手放さないワケだ、とひとりごちた。
そんな将門に、わたしはフフン、と高慢にほほ笑んでみせて、当たり前!と高らかに言う。


「顔良し!頭良し!の、完全無欠の美少女ですから」


得意になったわたしを見て、将門は吹き出して大笑いする。

ひとしきり笑ったあと、彼はわたしを見てほほ笑み、


「決めた!」


と、さっぱりとした声で言った。



…………『決めた』?


って、



「なにを?」



わたしが首を傾げると、将門は柔らかい抑揚で言ってきた。


「俺、片倉さんのこと、ホントに好きみたいだ」



……。

…………。

…………………はい??


『ホントに好き』って、

今までの話、ちゃんと聞いてまシタカ??



.

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫