《MUMEI》
話し合い再開
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ひとり、心配していると、川崎先生は肩を竦めた。


「あくまでも凍結で、破談になったワケじゃない。ふたりが大人になるまで、当分、見送りという形で話を終えたから、そこまで大変なことにはならなかった」


先生の言葉を聞いて、わたしは安堵する。
しかし、先生はわたしをギロッと睨みつけ、でも、と続けた。


「もう面倒を起こすなよ。君が義仲さんとなにか起こす度、その後始末に追われる俺の身にもなってくれ」


身体が持たない…としんどそうにぼやいた。

わたしは、先生に一度、頭を下げて、美術室をあとにした。





******





−−−放課後。



教室で、わたしと義仲はふたりきりだった。

グラウンドからは、運動部の人達の掛け声が聞こえてくる。


わたしたちは、椅子に座って見つめ合っていた。


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