《MUMEI》

「お前バカだな〜。」


「何が?」


「変な意地張んないでサイドになってりゃスタメンなのにさ。
センターに拘るから控えなんだよ。」


「そんなのわかってるよ。」


「久司がこの前の試合で何点取ったか知ってるか?


9点だぞ?


しかも途中交代したのにだ。


んで?


久司の代役として途中出場したお前は?」


「…1点。」


「だろ!?


いくら出場時間が少ないとはいえ少なすぎだろ!!


サイドならもっと…」


「うるせ〜な!!
そんなことは誰より俺がわかってんだよ!!」



























確かに…


久司のシュートは凄かった。


一試合9点なんて中々取れるもんじゃない。


だけど…


得点王が毎回センターなんて、


俺が考えるセンターじゃない。


点を取りたいなら45に行けって話だ。


俺は自分の考えを曲げる気なんてサラサラなかった。

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