《MUMEI》

「なんか…
様子がおかしくない…?」


「これって…
Bチームの方が押してるよな…」













紅白戦。


Aチームはスタメン。


Bチームは1年も入った控えメンバーで構成されてる。


そんな中でBチームがAチームを押してるのは、


当然俺のおかげ。


久司がセンターって時点で押さえどころが明白。


あいつの今のプレースタイルじゃ皆を活かしきれない。


俺が久司にマンツーで付けば5回に3回は攻撃を止められる。


久司が乗り切れない以上他の奴らが点を決められるわけもなく、


結果、


攻撃リズムは崩壊。


な?


スピードゲームが常に有効ってわけじゃないんだよ。


見てっか監督?




























「ちっ…!!」


(おっ…と…)


(くそッ…!!)


「どけやぁぁッ!!」


強引にシュートを打つ久司。


どした?


周りだけじゃない。


お前自身も無茶苦茶なペースについていけてないんじゃね〜の?


「はぁ…はぁ…」

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