《MUMEI》

「椎名。」


「はい?」


「今日からお前がセンターだ。」


「え…?」


その言葉を待っていたはずだったのに、


あまりにも突然すぎて言葉を失った。


「お前の方がゲームメイク上手いからな。」


「でも…久司は?」


あいつが納得するわけもない。


「古賀には45に回ってもらう。


あの得点力は貴重だからな。


まぁ上手くやれよ。」



























ようやく…


俺は証明した。


俺のスタイルが正しかったことを。


2年間貫いてきた俺のエゴが通った瞬間だった。



























「は!?
俺が45!?」


「あぁ。」


「ふざけんな!!」


「ふざけんなっ…て、


ろくに練習も来ないのにスタメンってだけでありがたいと思え。


何だこの前の紅白戦は?


Aチームが負けたのはお前の責任だろ?


自分の都合でゲームを壊すような奴にセンターはつとまらない。」

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