《MUMEI》

バイキンマンは鋭い眼光で、再び囚われの男の目を覗き込んだ。



バイ菌「もう一度だけ聞く…。


この圧縮ファイルを外部に漏らしたりしなかっただろうな…?」



それは、僅かに残された自尊心もへし折り、心の隅々まで見透かされるような眼光だった。



おむすび「――――…。」



おむすびマンは、せめて意図を読まれないよう黙り込むことしか出来なかった。



バイ菌「――…フッ…。


…以外と強情だな?


…となると……本当に漏らしてないか…


…あるいは……。」



バイキンマンは、低い声で唸りながらクルリと背を向けた。



なにかしらの真意を読み取ったような含みを匂わせながら――…

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