《MUMEI》
隼“ファルコン”2
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―――…その頃。



小むすび「父さん……いったい何処に行っちゃったんだよぉ…。」



自宅の2階にある明かりを消した自室で、泣き出しそうに独り言を呟く少年がいた。



少年が嘆く理由――…



それは、父親……おむすびマンが何日も帰らず、連絡もとれない不安から来るものだった。



少年……小むすびマンは、一人では広すぎる家の二階で、淋しさを耐え忍ぶように膝を抱えていた。



少年の部屋には、待てども来ない父親からのメールに備えて、パソコンがずっと起動されたままにされている。



スクリーンセーバーが揺らめくディスプレイの光が、部屋をいっそう寂しく照らしていた。

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