《MUMEI》 隼“ファルコン”2=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=* ―――…その頃。 小むすび「父さん……いったい何処に行っちゃったんだよぉ…。」 自宅の2階にある明かりを消した自室で、泣き出しそうに独り言を呟く少年がいた。 少年が嘆く理由――… それは、父親……おむすびマンが何日も帰らず、連絡もとれない不安から来るものだった。 少年……小むすびマンは、一人では広すぎる家の二階で、淋しさを耐え忍ぶように膝を抱えていた。 少年の部屋には、待てども来ない父親からのメールに備えて、パソコンがずっと起動されたままにされている。 スクリーンセーバーが揺らめくディスプレイの光が、部屋をいっそう寂しく照らしていた。 前へ |次へ |
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