《MUMEI》

でも最近の女の子達は、成長が早いから…もたもたしてたら、とられちゃうって思って…。

そう考えたらいてもたってもいられなかった。

だから告白したのに…。

「はあ…」

高校に入って、みんな大人っぽくてビックリした。

友人に彼氏のことを聞かれても、誤魔化してばかり。

…本当はちゃんと紹介したいんだけど、コレじゃあなあ。

「ん? どーした?」

「何でも無いっ」

ぷいっと向こうを向く。

「疲れてんのか?」

ゲームする手を止めて、アタシの所に来てくれる。

屈んで、アタシと目を合わせた。


「何か…老けた?」

ドカッ!

「ふごっ!」

強烈な右の拳を、アイツの腹に沈めた。

「…今度言ったらマジ殺す」

「おっおう」

そのままアタシの上に倒れ込んで来たので、受け止めた。

ぎゅっと抱き締めると…やっぱり愛おしさが溢れる。

「ねぇ…」

「なっ何だ?」

「アタシ、アンタのこと好きよ」

「おっおお」

…ダメだ、こりゃ。

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