《MUMEI》

やっぱりガキね。

でも好き。ガキのコイツが大好き。

「ちょっちょっと、苦しいって」

「あっ、ゴメン」

ちょっと夢中になり過ぎたみたい。

離してやると、ぜ〜ぜ〜息切れをしていた。

「ったく。ちょっとは手加減しろよ。体格差とかあるんだからよ」

「…分かってるわよ」

アタシはコイツより頭一つ分、大きい。…何気にへこむ。

「…なあ」

「何よ」

顔を上げると、いきなり肩を捕まれ、ベッドに倒された。


「きゃっ! なっ何すんのよ!」

目を開けると、真剣な表情のアイツがいた。

それでも何か言おうと口を開くと…。

「んぐっ…!」

噛み付かれるように、キスされた。

唇が合うどころか、歯や舌まで…。

「んん〜!」

あまりの荒っぽさに、バタバタと暴れてしまう。

「ちょっ、やめっ…!」

顔を横に向けて逃げた。

そして脇腹に蹴りを入れた。

「んがっ!」

「いきなり何すんのよ!」

アイツの体を壁にぶつけて、アタシは起き上がった。

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