《MUMEI》

橙色の髪をしツインテールをしている女の子の名は神無ひづき(かんな)。


手元には本といえば本なのだがそんな立派なものではない、オリジナルの台本と言った方が良いだろう。


台本には手書きで、『王子たちの儚い恋』と書かれていた。


「白櫻の文化祭は燃える行事の1つ、しかもこの文化祭には偉いお人が来るその偉いお人の目に止まった、面白い楽しかったと思われたクラスにはなんと賞金100万円が貰えるという大イベント!もちろん賞金はクラスのみんなで山分け。

そこでお願い雹里、演劇の少年王子役をやって!」


「えっ?私が?」


雹里はポカンとした顔をした。

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