《MUMEI》

「じゃあ俺トイレ行ってくるからまた後でね」


檜泉は少し冷や汗を流しながら雹里たちに軽く手を振った。


「うん」


雹里は檜泉に手を振った。


廊下に出た檜泉はトイレには行かず、階段を登っていった。


「さぁていつ言おうかな」


檜泉は独り言を呟きながら誰もいない階段を登って行ったが、いきなり消えてしまった。


まるでテレポートしたようにいきなり虚空へと消えてしまった。

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