《MUMEI》

「王子の補助官、王子って言っても雹里の方ね」


「そうなんだ同じ劇に立てるんだね、でも星羅ちゃんあんまり嬉しくなさそうだね」


「そんなことないよ、ただ身長が高いってことで男役なの、やるなら女役が良かったなって思ってね。でもそうだよね雹里と一緒の舞台に立てるんだから喜ばないとね」


「うん」


雹里はオレンジジュースの蓋を開け飲み始めた。


「美味しい?」


「うん」


「ほんとにオレンジジュース大好きなんだね」


「うん小さい頃から大好き」

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