《MUMEI》
『カレカノ』の関係
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授業がすべて終わると、由紀はテキトーなセフレとすぐにどこかへ姿を消してしまったし、

晃は部活(料理部)があるので、家庭科室へ早々と行ってしまった。


他に友達のいないわたしは、

ひとりで学校を出た。


トボトボと下校している目の前に、

同じ学校の男子生徒と女子生徒が、並んで歩いていた。


彼らは、仲良く手をつなぎ、明るい笑い声をあげながら、なにやら楽しそうに話をしている。

多分、恋人同士なのだろう。


その仲睦まじい姿を見ながら、

ぼんやり、考えた。



…………別に、



男ギライなワケじゃない。晃みたいに、ゲイなワケでもない。


いたってノーマルだし、中学の頃にフツーに男と付き合ったこともある。


それでも、わたしが今、こうやって誰とも付き合わないのは、


『カレカノ』っていう関係が、イヤなだけ。


だって、


『カレカノ』なんて、


ヒマさえあれば、いつもひっついて、


キスやら、セックスやらするだけの、


単なる、『公認のセフレ』ってことでしょう?


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