《MUMEI》 『カレカノ』の関係. 授業がすべて終わると、由紀はテキトーなセフレとすぐにどこかへ姿を消してしまったし、 晃は部活(料理部)があるので、家庭科室へ早々と行ってしまった。 他に友達のいないわたしは、 ひとりで学校を出た。 トボトボと下校している目の前に、 同じ学校の男子生徒と女子生徒が、並んで歩いていた。 彼らは、仲良く手をつなぎ、明るい笑い声をあげながら、なにやら楽しそうに話をしている。 多分、恋人同士なのだろう。 その仲睦まじい姿を見ながら、 ぼんやり、考えた。 …………別に、 男ギライなワケじゃない。晃みたいに、ゲイなワケでもない。 いたってノーマルだし、中学の頃にフツーに男と付き合ったこともある。 それでも、わたしが今、こうやって誰とも付き合わないのは、 『カレカノ』っていう関係が、イヤなだけ。 だって、 『カレカノ』なんて、 ヒマさえあれば、いつもひっついて、 キスやら、セックスやらするだけの、 単なる、『公認のセフレ』ってことでしょう? . 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |