《MUMEI》 . 大きく目を見開いて、知らないのッ!?と大声をあげる。 晃の剣幕にビビったわたしは素直に頷くと、彼は急に混乱しはじめた。 「ありえないよッ!!なんで!?どーしてッ!?」 「…知らないモンは知らないよ」 さっぱりとした口調で返すと、晃は、信じられないッ!!と、悲鳴じみた声をあげた。 「冗談でしょッ!!一体、今までなにして生きてきたのさッ!?」 ………なんだそりゃ。 なんだかスケールが大きい話になってきたので、由紀に視線を送り助けを求めると、 由紀は肩をすくめて、簡単な調子で教えてくれた。 「今、人気絶頂のアイドルユニットだよ」 ………アイドル? あまりピンと来ない。 だって、テレビとかあんま見ないし、そもそもアイドルなんて興味ないし。 . 前へ |次へ |
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