《MUMEI》
G-13
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―――…数日後。



真夜中の苫小牧港には、サラサラとした小雪がチラついていた…。



港の一角には、鉄筋コンクリート造りの建物がひっそりと建っている。



それは大洗や新潟といった町との航路を結ぶ、定期旅客船のターミナルビルだった。



船が出た後の誰も居なくなった待合室に、長椅子が整然と並べられている。



その後ろから2列目の椅子に、二人の男が並んで腰掛けていた。



それは、カツ丼マンと釜飯丼マンの兄弟だった…。

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