《MUMEI》

椎名がユキヒロにパスを出す。


と、


「!」
「!」
「!」
「!」
「!」
「!」


同時に日高が上に上がり、


ユキヒロとクロス。


さらに逆45・逆サイドでは峰田、関谷の2人がノーボールのクロス。


椎名はパスを出した直後に日高とのダブルクロスに備える。














(は!?)













これだけオフェンスが動くとディフェンスも困惑する。


狙いがわからないからだ。


ロング?


イン?


それともポスト?


最終的な形が見えない。


『マッハクロス』


その名前を聞いた時に見えていた、


『なんとなく』


の形。


それが思考を狂わせる。


赤高の攻撃は止まらない。


誰1人として立ち止まってパスを出そうとしないのだ。


とにかく動きながら抜かれないよう隙間を埋めることに集中する海南ディフェンス。


しかし、


今海南のディフェンスは高めで当たるディフェンス。


中は『がら空き』である。


ここまで攻撃に動かれるとボールを持つ選手に目がいきがちである。


ボールを持たない選手から目が離れる。


その隙を、


「バンッ!!」


(しまっ…)
(バウンドパス…!!)


赤高の選手たちは見逃さない。


ディフェンスの隙を盗み間に切り込んだ日高。


ポスト位置からの日高のシュートが、


「ナイッシューッ!!」


炸裂。


14対12。

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