《MUMEI》 . わたしが立ち上がったことに、担任がまた面倒臭そうな顔をして、宇佐美〜と、名前を呼んだ。 「気持ちはわからなくもないけど、そう興奮するなって〜」 落ち着け、落ち着け!とテキトーになだめようとする。多分、わたしが【レン】のファンだと勘違いしたのだ。 ………って!! んなワケあるか、バカ野郎ッ!! わたしは担任に冷たい一瞥を与えて黙らせると、 廉の、そのきれいな顔立ちを睨みつけて、 わたしは込み上げる怒りをぶつけるように、ものすごい剣幕で怒鳴りつけた。 「昨日はよくも言ってくれたわねッ!!」 突然の怒鳴り声に、みんな、呆気に取られたのか、ぽかんとだらし無く口を開き、マヌケな表情でわたしを見つめた。 . 前へ |次へ |
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