《MUMEI》

.


……。

………。

……………あぁっ??



「しらばっくれんなッ!?」


わたしがすかさず切り返すと、廉は困ったように担任へ視線を流す。

その視線を受け取って、担任は、ふー…とため息をつき、宇佐美〜!と声をあげた。


「転校生をからかうな!!ビビってるだろ!」


いいから席につけ!と注意してくる。わたしはカチンときて、からかってないッ!!と反論する。


「こいつ、昨日、わたしに暴言を…!!」


廉を指さしながらまくし立てるわたしに、女子たちが攻撃してくる。


「ヘンな言い掛かりすんなよ!」


「北條君、困ってんじゃんッ!」


「気ィ引きたいからって、みっともな〜い!」


「ダッサー!!」


好き勝手言い出す始末。

わたしはいよいよキレそうになり、うるさいッ!!と怒鳴った。


「関係ナイやつは引っ込んでてよッ!!わたしはこいつに用が…!」


怒鳴り散らすわたしに、今度は由紀が、呆れたような顔をして、仁菜…と呼びかける。

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