《MUMEI》 「じろー……、カッコイイな。」 褒めたら、恥ずかしそうに俯いた。 「七生はお得だもんね……」 照れ隠しに軽い冗談が混じる。 「バカオ、セールみたい。」 「特価品か!」 渾身の俺のツッコミは律斗には上手く伝わらず、不思議そうに首を傾げられた。 「俺の方が二郎にいっぱい幸せ貰ってるのにな。ちゃんと俺も明日は話してみるから、俺らしくなかったしな、一発拳を交えてみないと分からないこともあるしな!」 そう、俺にしては遠慮し過ぎてたな。 引いて駄目なら前進あるのみだ。 「いや、ほどほどの七生も好きだなあ……」 じろーったら、お世辞上手いんだから。 「大丈夫、大丈夫!」 張り切っていきますから。 前へ |次へ |
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