《MUMEI》
放課後の災難A
.


−−−結局、



わたしはひとりで、花壇と向き合い、ダラダラと雑草を抜いていた。

ホカして帰ろうかとも思ったが、あとあとのことを考えると、おとなしく罰を受けた方がいいと、晃に説得され、渋々草取りを始めたのだった。



………ったく!

なんでわたしが、こんなことッ!!



ぶつくさ文句を口にしながら、手当たり次第、乱暴に草を抜いていると、


「仁菜、お疲れ〜!」


呑気な声が降ってきたので、わたしは顔をあげる。

すぐ目の前にある校舎の窓から、晃が顔を覗かせていた。

彼はほほ笑みながら、はかどってる?と尋ねてくる。


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