《MUMEI》 . ………てかッ!! ちょっと、ちょっとちょっと!! 晃、ダメじゃん!そんなヤツにクッキーあげちゃ!! つーか、それ、わたしの分でしょッ!! 廉も、受け取るんじゃねぇっ!! 『ありがとう』(ニコッ☆) …じゃねぇって、マジで!! 心の中で激しく毒づきながらも、わたしはなにも口に出せず、ただただ呆然とそのやり取りを見つめていた。 晃はキラキラと目を輝かせ、窓からズイッと身を乗り出す。 「それより、どしたの?北條君、用事あるって言ってなかったっけ??」 教室での女子たちとの会話を聞いていたのだろう。晃がそう尋ねると、廉は頷いた。 「転校初日だから、放課後にマンツーマンで、ガイダンスやるからって言われてて」 これから職員室に行くところ、と付け足す。 . 前へ |次へ |
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