《MUMEI》

…安曇ともう一度暮
らせる?

その言葉に金色青龍
王鬼の心は揺らいだ


優鬼も金色青龍王鬼
も安曇を失ってから
気の狂う程、長い時
を独りで過ごしたの
だから…。


金色青龍王鬼は再び
横たわる耕作の姿を
眺めた。


姿、形は違えども…
自分が愛した、唯1
人の人間の生まれ変
わり…


安曇だと、気付く前
に失われた御霊…


『しかし、カラスよ
生まれ変わりが再び
儂等と出逢うとは限
らぬぞ?』


金色青龍王鬼のその
言葉を待っていたか
の様に、カラスは口
を開いた。


『必ず、主様の傍へ
戻って参ります!』


『ほう?何故そう言
い切れる?』


『耕作の右目が、優
鬼の目だからにござ
います。』

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