《MUMEI》 幼馴染のキス2「んっんんっ…」 「…ふっ」 互いの唇からもれる甘い吐息と声。 唇が離れても、お互いに熱い思いを目に宿したまま、強く抱き合う。 今は幼馴染の彼の部屋で2人っきり。 こんな幸せな時間を味わえるなんて、わたしは幸せ者だ。 …けど、ふと気付いてしまった。 子供の頃のようにキスをするようになった。 そして2人っきりで会ったり、とっ泊まったりするようになったけど…わたし、コイツに告白されてない? そもそもコイツがいきなりキスをしてきて、これからもキスしたいって言い出した。 それって恋人になりたいって意味だと思ったんだけど…。 何か順序、逆じゃない? というか、本当に恋人になったのか、今になって不安になってきた。 「ねっねぇ」 「ん? 何だ?」 答えながらも、わたしの手や顔中にキスの雨を降らせてくる。 「アンタ、わたしのこと、好きなの?」 真っ直ぐに目を見て言った。 するとキョトンとするアイツ。 しかし次第にあきれた表情に変わる。 「…何を今更。俺が何とも思わず、お前にこういうことをすると思ってたのか?」 「………実はちょっと」 えへっ★と笑って言うと、ぎゅう〜と両方のほっぺたを引っ張られた。 「うへっ!? ひっひたいっ!」 「お前って本当にバカだよな」 「らっらによぉ!」 「でもそんなお前が好きな俺が、きっと1番バカなんだろうな」 次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |