《MUMEI》
戸惑い
わけ、わかんない…


「何で、ため息?」


首を傾げるクーに、ネオンは説明した。


エアーに手を焼くアルゴンが、ため息をつく度に、エアーがそれを吸い込む事。


試しに、ネオンが至近距離で思いきり息をふきかけても、嫌がる事なくそれを吸い込んだ、事。


「面白くって、つい何度も実験しちゃった」


テへっと、可愛く笑うネオン。


…美形は得だよなあ


そんな顔も、気持ち悪くないし


エアーと並んでも、見劣りしないし


それに比べて、…


ハァー


クーは、自然と、かなり深いため息をついた。


スー


待ってましたとばかりに、エアーはそれを吸い込み


ハァー


クーに向かって、吐いた。


「…っ…!」

「あらあら、真っ赤。…?」


からかうネオンは、首を傾げた。


それも、そのはず


真っ赤になった後のクーの表情は


空気バカと言われる程の


空気屋としての、ものだった。


ネオンは戸惑っていたが、それはクーも同じ


いや、それ以上にクーは混乱していた。


何故なら、エアーは…

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