《MUMEI》 語り合うことの災難私の家はマンションの最上階のフロアを貸し切っている。 元々実家が管理しているマンションで、学校から近いということで借りた。 高校から一人暮らしをはじめているが、通いでメイド達が週に3日、3人来る。 今日も来ているハズだ。 部屋に帰ると、良い匂いが漂っていた。 「ただいま」 「お帰りなさい、マカ様」 「おっかえりぃ〜。マーちゃん」 「お帰り、マカさん」 家に来ているメイドは、26歳のカエデ。 15歳になったばかりのモモ。 そして17歳のレイラ。 タイプは違えど、美人だ。 「ああ。…くたびれた」 そのままリビングの長いソファーに倒れ込む。 「まあマカ様、お着替えもなさらないうちに」 「脱がしてくれ」 カエデに両手を広げて見せると、ヤレヤレと言ったカンジで制服を脱がせてくれる。 「高校三年生にもなって、情けないですわね。来年は当主になろうというお方が」 「現当主のジジィだって、女達に着せ替えしてもらっているだろうが」 「…否定はしませんケドね」 どこか遠い目をしながら、カエデはレイラが持ってきた浴衣を着せてくれる。 私は普段から和服を愛用していた。 前へ |次へ |
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