《MUMEI》

「アンタっ、本当にわたしのこと好きなの?」

「好きだよ。本当に」

フッと笑って、いきなりわたしに覆いかぶさってきたかと思うと…キスされた。

軽く弾むような、柔らかくも…とても甘いキス。

「…へ?」

「お前の面倒、一生見てやるよ。俺だけの役目だ」

「……絶対一生困らせてやる」

「ああ、やってみろよ。受けて立つぜ?」

…コレがわたし達の恋愛のカタチか。

でもわたし達らしい。

「今はとにかく、寝て回復しろ」

「…病気の体に悪いことしたクセに」

「これからはコレ以上の悪さをするぞ?」

間近でニヤッと笑われ、カッと頭に血が上った。

「…っ!? バカぁ!」

バキィっ!

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