《MUMEI》

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その表情に、わたしも清水君も目が奪われて動けなくなった。

廉はわたし達の顔を交互に見つめて、続ける。


「このままソイツ、ヤっちゃったとして、それで終わると思ってんの??」


清水君は廉が言ったことが理解出来なかったようだった。眉をひそめて、廉の顔をじっと見つめたまま、黙り込む。

廉はボリボリと頭をかき、呟いた。


「俺が思うにそのオンナ、泣き寝入りするほど弱くないでしょ?騒いで騒いで、絶対警察沙汰になるよ?そうなったら当然、捜査入るよね?学校関係者みんな、取り調べ受けるじゃん?もちろん、俺もね」


廉がつむぎだす言葉の数々に、だんだん清水君の顔色が悪くなっていく。


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