《MUMEI》
グリーン博士と助手の会話
「まだ『あれ』は見つからないのか」

「す、すみません、博士」

「そう遠くには行けないはずなんですが…」

「それに『あれ』は、人間が側にいないと生きてはいけないはずですし」

「そんな事はわかっている。もし、『あれ』の存在が社長にバレてみろ。

私が無断で 「 」を使用した事が知られてしまうんだぞ。

そうなれば、お前達も…」

「わ、わかっています!俺もまさか「 」が適合するなんて思わなくて、…」

「そ、それに、あのまま成功すれば、社長も喜ぶって、博士も」

「黙れ!」

「「「ヒィ!」」」


「とにかく、回収を急げ。抵抗したら…最悪、殺しても構わない。

相手は人間ではないのですから」

「「「は、はい」」」


早く、早く、早く…


見つけて、存在を消さなければ、自分達が危ない。


それは、全員がわかっていた。


早く


探せ


消せ


…失敗作





『実験体 0001』を


「それにしても、…誰が、『あれ』を、外へ?」


そこには、グリーン博士も助手達も知らない事実があるのだが


それを知るのは、現時点では、一人だけだった。

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