《MUMEI》

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彼はわたしの呆けた顔を見て、肩をすくめて見せた。


「まぁ、女子たちからあんたのこと聞くまえから、ヤバイやつだってわかってたけどな」


「………え?」


なんのことだろう。ワケがわからず、マヌケな声をあげると、廉は嘲笑うように言った。


「昨日、校門のとこで俺にガンつけてたろ?あのときのあんたの目、かなりイっちゃってたしさぁ!」


そして、思い出したように笑うのだ。

その様子は、さながら地獄からやってきた悪魔のようで、今日、教室でみんなに見せていた廉の姿とは、全くの別人のように思えた。



………昨日といい、今日といい、

なんなんだ、コイツ。

つーか、

全然、性格違くない??

二重人格??



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