《MUMEI》
【レン】の株
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愕然としていると、廉は続けた。


「これに懲りたら、火遊びは控えるんだな、モテ子ちゃん☆」


彼はまた、バカにしたように大笑いして、教室から出て行こうとする。

わたしは我に返り、込み上げてくる怒りをぶつけてやろうと、廉に呼びかける、

そのまえに。

廉がふと立ち止まり、かばんの中を見て、顔をしかめた。


「なんだこりゃ…」


ぽつんと呟いたあと、かばんから取り出したのは、ビニールの袋。中にはクッキーが数枚入っている。

さっき、晃があげたものだ。

廉はその袋を汚いものでも見るような目で見つめ、躊躇うことなくゴミ箱へ捨てた。


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