《MUMEI》

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廉のワイシャツの襟をギリギリ締め上げて、さらに言う。


「黙って聞いてりゃー、ずいぶん好き勝手言ってくれちゃって!!あんた一体、ナニ様のつもりッ!?」


このタコスケッ!!と吐き捨てた。

廉はキョトンとして、数回瞬く。

わたしは掴んでいた襟を乱暴に振り払うと、へたり込んでいる廉を見下ろし、フンと鼻を鳴らした。


「ヒトの痛みもわからないなんて、今までどうやって生きてきたの!?最低だね!人間として終わってる!!」


言い切ると、わたしは立ち上がって彼から離れると、はだけたブラウスのボタンを留め始めた。さっさと帰ろうと思った。こんな傲慢野郎と一秒たりとも一緒にいたくない。


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