《MUMEI》
夜が明けたら朝がくる
「明人。私がいなくても寂しくて泣いたりしちゃダメよ。でもやっぱり寂しいことは寂しいと思うの。だから1分おきに電話してあげる。そうすれば寂しくないわ。そうだそれがいいそうしましょうハイ決定。」

「落ち着け。とりあえず寂しがってんのはお前だ。」

「うぅ、やだよ〜離れたくないよ〜。」

「しょうがないだろ、お前の爺さんの10回忌なんだから。つか明日には会えるだろうが。」

「でもぉ………………ううん、分かったわ。頑張って行ってくる。だから明日はたっぷり愛でてね。」

「善処しよう。ほれ、行ってこい。」

「行ってきます。」

「…………行ったか。ふう、これで今日一日はゆっくりでき」

「あっきとくんっ! おっはよー!」

「………………朝。」

「うん! 朝だよ〜! ねえねえ、今日暇だよね? 一緒に遊ぼっ!」

「……いや、今日は」

「れっつご〜!」

「…………俺に、平穏は訪れないのか…………」

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