《MUMEI》 「も〜どうにでもなれッ!!」 という訳のわからない呪文と共に安本さんも飲みはじめた。 あ、 僕たちはとっくに出来上がってるよ? … 「つ〜かさクロ?」 「ん?」 「よくあいつら海南に勝ったな。」 「んまぁ〜、 30分ゲームだったしね。 全体的に調子も良かったし。」 「にしても海南をなぁ〜…」 「何言ってんだよ。 俺たちとお前らだって一勝一敗だったじゃん。 そんな驚くことかぁ?」 「いやいや。 海南はおめぇ〜がいた頃から変わらず強いままだけど、 あいつらは半分以上がハンド始めて1年足らずの奴らだぞ?」 「ま〜確かにその辺はすげぇよなぁ…」 … 改めて実感するあいつらの成長の速さ。 素質はあったと思う。 だけど、 それ以上に頑張って来たことも事実。 そりゃ小さな大会だったけど、 僕がコーチになって、 初めて残した結果。 今日ようやく、 自分のやり方が正しかったってことを、 証明した気がする。 でもま、 本番は高総体だけどね。 前へ |次へ |
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